FXのポジションってわからないなぁ?
FXのポジションとは、新規で買いもしくは売り注文し、決済する前の段階で保有していることを「ポジションを持つ」といいます。
FXで安全に稼ぐには、どのようにポジションを持てばいいの?
ポジションの持ち方やポジションの特徴を把握して、安全に稼ぐためのポイントをおさえることが重要です。
この記事では、FXにおけるポジションを理解すること、ポジション管理する上で注意すべき点について解説します。
FXで安全に稼ぐには、4つポジションを理解しよう!
FXにおけるポジションとは「外国通貨の持ち高」になります。
代表的なポジションは大きく4つあります。
4つのポジションを理解し、適切に活用することで、安全で効率的なトレードが可能になります。
ロングポジション
ロングポジションは、投資家が通貨ペアを買うことを意味します。
価格が上昇することを期待して、通貨ペアを保有します。
(例)米ドル/円を「買い」で保有している場合、その価格が上がると利益が出ますが、下がると損失が発生します。
ショートポジション
ショートポジションは、投資家が通貨ペアを売ることを意味します。
価格が下がることを期待して、通貨ペアを保有します。
(例)米ドル/円を「売り」で保有している場合、価格が下がると利益が出ますが、価格が上がってしまうと損失が発生します。
スクエアポジション
スクエアポジションは、特定の資産や商品に対して保有しているポジションがない状態を指します。
市場リスクを抱えずに、相場の動向を様子見したいときに有効です。
ネットポジション
ネットポジションは、同一通貨ペアの保有ポジションのうち、買いと売りのポジションを差し引いた実際の保有ポジションのことです。
純粋なポジション量を示します。
FXで安全に稼ぐには、ポジションの特徴を理解しよう!
保有期間制限なし
FX取引のおいて、保有期間の制限はありません。
好きな時にポジションを決済して現金化できるメリットがあります。
外貨預金のように中途解約できないリスクはなく、相場の状況に応じた柔軟な運用ができます。
一方、無制限にポジションを持ち続けることができるため、デメリットもあります。
リスクとして、以下の点に注意が必要です。
- スワップポイントの支払い:高金利通貨で低金利通貨を保有する場合、ポジションを持ち続ける期間中毎日スワップポイントを支払う必要があるため、注意が必要です。
- リスク管理と塩漬け:長期的にポジションを保有する場合、含み損を抱えたまま放置することは「塩漬け」となり、効率的なトレードを妨げる可能性があります。リスク管理を考慮しながらポジションを保有しましょう。
トレード種と保有期間
トレードの種類は大きく4つあり、それぞれ保有期間が異なります。
- スキャルピング (Scalping):スキャルピングは非常に短期的なトレードスタイルで、数秒から数分でポジションを取り、小さな価格変動を利用して利益を積み重ねます。保有期間は通常は数秒から数分です。
- デイトレード (Day Trading):デイトレードは1日単位でポジションを持ち、日中の価格変動を利用して利益を狙います。保有期間は1日以内で決済します。
- スイングトレード (Swing Trading):スイングトレードは中期的なトレードスタイルで、数日から数週間の保有期間で価格変動を追い、トレンドの一部を捉えます。保有期間は数日から数週間です。
- ポジショントレード (Position Trading):ポジショントレードは長期的なトレードスタイルで、数週間から数年単位でポジションを保有します。スワップポイントや為替差益を狙います。保有期間は数週間から数年です。
どのトレードスタイルを選ぶかは、トレードの目的やライフスタイルに合わせて決定しましょう。
短期の激しい値動きに振り回されにくく、仕事や日常生活と両立しやすい、チャート分析や判断に時間的余裕がある「スイングトレード」が初心者におすすめです。
スプレッド(手数料)
ポジションを持つと、スプレッド(手数料)が発生します。
- スプレッドとは何か?
- スプレッドは、通貨ペアを売る際に適用される「Bid(売値)」と、通貨ペアを買う際に適用される「Ask(買値)」の差額を指します。
- 例えば、米ドル/円の「Bid」が131.598円で「Ask」が131.600円の場合、スプレッドは0.002円となります。
- スプレッドの重要性
- スプレッドは実質的な取引コストに影響を与えます。つまり、スプレッドが広いほど、取引のコストが高くなります。
- 取引手数料に相当するため、スプレッドが小さいほどコストを抑えられます。
- スプレッドの変動
- 同じFX会社であっても、通貨ペアや時間帯によってスプレッドは異なります。
- スプレッドは変動することがありますが、現在は原則固定の方式を採用しているFX会社が主流です。
- スプレッドの単位
- スプレッドの単位は「銭」と「pips」の2種類があります。通貨ペアによって異なります。
スプレッドが狭い(差額が小さい)ほど、手数料が小さくなり、効率的な取引ができます。
レート変動によるポジションの含み損益発生
レート変動により、ポジションの含み損益が発生します。
- 含み益(評価益):
- 含み益は、未確定の利益を指します。つまり、現在のポジションで決済をした場合に利益が出る状態です。
- 例えば、1ドルが100円で購入した通貨が、現在の為替レートで105円になった場合、その5円の差額が含み益となります。
- 含み損(評価損):
- 含み損は、予想とは逆方向に為替レートが動いている状態のことです。未確定の損失と覚えておくと良いでしょう。
- 為替レートが転換すると思って損切りをしないと、含み損が拡大してしまう可能性があります。
留意点として、損益の確定はポジション決済時に発生します。
含み益を確定した利益だと判断しないこと、含み損から目をそらさないことが重要です。
含み損益は、トレードルールを設定し、冷静に判断することが大切です。損切りのタイミングを見極めながら、効率的なトレードを心掛けましょう。
スワップポイント
スワップポイントは、日をまたいでポジションを持つと発生します。
スワップポイントは通貨ペアの金利差で、金利差が大きいほど大きいです。
低金利通貨を売って高金利通貨を買うポジションを持てばスワップをもらえ、逆に高金利通貨を売って低金利通貨を買うポジションを持てばスワップを支払います。
米ドルvs円の場合、円を売ってドルを買えばスワップをもらえ、米ドルを売って円を買えばスワップを支払います。
FXにおけるスワップポイントは毎日受けとり、または支払いが発生します。外貨預金代わりに活用する場合は、ドルを買ってスワップポイントをもらうケースです。
FXで安全に稼ぐには、ポジション比率を確認しよう!
ポジション比率とは?
ポジション比率は、特定のFX業者でトレードをしているユーザーの未決済ポジション(保有ポジション)の買いと売りの比率を示します。
通貨ペアごとに保有ポジションのバランスをグラフで表示します。
個人投資家の特徴と逆張り
- 個人投資家は一般的に逆張りを好む傾向があります。
- 価格が上昇する場面では売りポジションが増え、価格が下落する場面では買いポジションが増えることが多いです。
相場の反転のヒント
- ポジション比率を見ることで、他の個人投資家の動きを把握できます。
- 売りポジションが増えてきた場合は上昇トレンドの初期段階で、まだ上昇を続ける可能性があると判断できます。
- 逆に売りポジションがすごく増えた場合は、上昇トレンドがピークに達して反転する可能性がある合図となります。
トレードの根拠として活用
- ポジション比率はFX業者の公式サイトやアプリで確認できます。
- 自分のトレードスタイルに合った期間のポジション比率をチェックし、トレードの判断材料として活用しましょう。
ポジション比率を理解し、トレードプランに活かすことで、勝率を向上させることができますよ。
FXで安全に稼ぐには、新規ポジション保有から決済までの流れをチェックしよう!
新規ポジション保有から決済までの大まかな流れは以下の通りです。
- 新規ポジションの取引:通貨ペアを買い(ロングポジション)注文or通貨ペアを売り(ショートポジション)注文します。
- ポジションの保有:ポジションを保有する期間は、トレードスタイルによって異なります。スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードなどがあります。
- 決済(クローズ):ポジションを決済することで、利益または損失が確定します。
IFO注文は、FX取引において利益確定と損切りの両方の注文を同時に出すことができる便利な方法です。
以下にIFO注文について解説します。
- 自動化されたトレード:
- IFO注文を使うと、新規注文から決済注文までが自動で行われます。
- 例えば、新規で買いたい通貨ペアを指定し、その後の利益確定と損切りのための注文も同時にセットで出しておけます。
- リスク管理の向上:
- 決済注文では利益確定と損切りのための2つの注文を入れることができます。
- 条件に達すれば自動的に約定し、リスク管理に対応できます。
- チャートに張り付かなくてもOK:
- 裁量でトレードをする場合、チャートを見ながらエントリーポイントを探す必要がありますが、IFO注文を使えば自動化されるため、チャートを見続ける必要がありません。
- メンタル面への影響が少ない:
- ポジポジ病(連続してポジションを持ち続けることによる精神的なストレス)のリスクが減ります。
IFO注文は、忙しいトレーダーやリアルタイムでチャートを見るのが難しい人にとって強力なツールです。適切に活用して、効率的なトレードを楽しんでくださいね!
FXで安全に稼ぐには、ポジションコントロールによる節税しよう!
損益の発生タイミングを調整して節税する方法があります。
ポジション決済時にスワップポイントが発生するFX業者を選定すれば、来年まで決済せずに持ち越せば、スワップポイントは発生せず、税金はかかりません。
つまり、為替差益のみに税金がかかるため、節税ができます。
以下に一例を示します。
サラリーマンの場合、FXで年間20万円を超える利益が出ると税金がかかります。
税率は所得税(復興特別所得税含む)は15.315%、住民税5%の単一税率です。
為替差損益+スワップポイント > 20万円 で税金が発生。
為替差益:10万円 / スワップポイント(未決済のポジション):15万円の場合
⇒ 今年度中にスワップポイントを決済しなければ15万円は発生しない
⇒ 為替差益:10万円のみで、年間利益が20万円を超えないので、所得税はゼロ。
但し、ポジション未決済でもスワップが発生するFX業者の場合、スワップポイント15万円は発生するので、今年度中の利益は為替差益とスワップの合計で25万円、所得税がかかる。
ポジション決済時にスワップが発生するFX業者を選べば、ポジションコントロールにより節税が可能。
FXで安全に稼ぐには、ポジション量を決めて必要証拠金を多めに準備しよう!
必要証拠金が多いほど、ロスカットされる確率が低くなり、リスクが軽減されます。
米ドルvs円の例で、通貨単位別にレバレッジ1倍と25倍の必要証拠金を以下に示します。
1ドル:150円として試算
通貨 | 米ドル | 日本円 (レバレッジ1倍) | 日本円 (レバレッジ25倍) |
1通貨 | 1ドル | 150円 | 6円 |
100通貨 | 100ドル | 15,000円 | 600円 |
1,000通貨 | 1,000ドル | 150,000円 | 6,000円 |
10,000通貨 | 10,000ドル | 1,500,000円 | 60,000円 |
最も安全なのは、レバレッジ1倍の取引です。
但し、必要証拠金を多く準備する必要があります。
例えば、1,000通貨では最低150,000円、10,000通貨で1,500,000円が必要です。
仮に、月に3万円を目標として稼ぐ場合を想定してみましょう。
●1日あたりの目標:1千円
●1回の取引で獲得目標を10pips(10銭):1,000通貨で100円、10,000通貨で1,000円
●最初は、1,000通貨で10pipsの取引を10回/日を目標
ポジション量は小さく始めて、資金が増えたら徐々にポジション量を増やしていくことで、リスクを最小限にできます。
FXで安全に稼ぐには、ポジション保有する際に注意すべき6つのことを守ろう!
メジャー通貨で取引
初心者には、情報豊富で取引コストが低い通貨ペアがおすすめです。
1.米ドル/円 (USD/JPY):FX市場で最も取引量が多く、初心者に最適な通貨ペアです。
- 取引量が多いため、相場の値動きが比較的安定している
- 情報が豊富で、相場分析がしやすい
- スプレッド(取引コスト)が狭い
- 日本人にとって馴染み深い通貨の組み合わせ
2.ユーロ/円 (EUR/JPY):米ドル/円に次いで人気が高く、以下の特徴があります
- ヨーロッパ圏で最もメジャーな通貨
- 国内FXの取引量も上位
- 国内FXの取引量も上位
- スプレッドが狭い会社が多い
3.豪ドル/円 (AUD/JPY):初心者でも扱いやすい通貨ペアの1つです
これらの通貨ペアは、メジャー通貨と呼ばれ、初心者にとって以下のメリットがあります。
- リスクを抑えた運用が可能
- 値動きが安定している
- 関連情報が入手しやすい
初心者は、これらのメジャー通貨から取引を始め、徐々に経験を積むことをおすすめします。
米ドル/円は、取引コストが低く、情報も豊富なため、最初の通貨ペアとして最適です。
余剰資金で取引
FXの取引に使う資金をはじめに決定しましょう。
生活に支障を及ぼさない「余剰資金」を充てます。
当面使う予定がなく、低利息で預金している資金や外貨預金に回している資金を使いましょう。
初心者の頃は、1,000通貨/1ロット、レバレッジ1倍で資金を準備し、米ドルvs円であれば1ドル150円換算で、まずは15万円を準備します。
以下にレバレッジ1倍、15万円の準備金の場合の例を示します。
◎証拠金維持率=(有効証拠金/必要証拠金)×100 ※有効証拠金=純資産-損失額
(例)証拠金維持率が50%以下でロスカットになる場合
- レバレッジ:1倍
- 純資産:150,000円(口座入金)
- 1,000通貨、1ドル150円で購入 ⇒150,000円
- 1ドル150円から50円に円高化 ⇒100円 円高(66%変動)でロスカット
- 必要証拠金 100×1,000通貨÷1=100,000円
- 損失額 (150-50)×1,000通貨=100,000円
- 有効証拠金 150,000円-100,000円=50,000円
- 証拠金維持率=50,000円÷100,000円=50%
15万円準備しておけば、レートが半分に下落しても、ロスカットされるリスクはほとんどありません。
ロットを大きくしない
ロット数は最小ロット数で取引をはじめましょう。
FX業者により最小ロットが1,000通貨や10,000通貨などが決まっています。
できれば、1,000通貨から取引できるFX業者を選び、低予算でリスクを軽減しながら、FX取引に慣れるようにしましょう。
最初は最小ロットでレバレッジは最大でも3倍程度までとし、リスクを軽減した取引をしましょう。
トレードスタイルはスイングトレード
FX初心者におすすめのトレードスタイルは、スイングトレードです。
1.適度な時間枠
スイングトレードは数日から数週間の中期的な時間枠で取引を行います。これは初心者にとって以下の利点があります。
- 短期の激しい値動きに振り回されにくい
- 仕事や日常生活と両立しやすい
- チャート分析や判断のための時間的余裕がある
2.トレンドを捉えやすい
スイングトレードでは相場のトレンドを捉えて利益を狙います。初心者でも比較的分かりやすい移動平均線などのテクニカル指標を活用できます。
3.リスク管理がしやすい
ポジションの保有期間が短すぎず長すぎないため、適切なリスク管理が行いやすいです。
4.心理的負担が少ない
デイトレードやスキャルピングと比べて、頻繁な判断を迫られないため心理的ストレスが少なくなります。
5.学習と実践のバランス
スイングトレードは、市場分析や経済指標の影響を学びながら、実際のトレードを行うのに適したペースです。
初心者がFXを始める際は、まずシンプルな取引手法から始めることが重要です。
スイングトレードは、基本的なテクニカル分析やファンダメンタル分析を学びながら、実践的なトレード経験を積むのに適したスタイルといえます。
週末持ち込み取引しない
FX取引でポジションを週末に持ち込まない理由には、いくつかの重要なリスクと注意点があります。
1. 窓開けリスク
週末には外国為替市場が閉鎖されるため、取引はできません。
しかし、週末中に市場外での出来事(経済指標の発表、政治的な出来事など)が影響を与え、月曜日の市場開場時に大きな価格変動が発生することがあります。
この現象を「窓開け」と呼びます。
窓開けによって、予想外の大きな損失が発生するリスクがあるため、ポジションを持ち越すことは避けるべきです。
2. ロスカットのリスク
市場が閉鎖されている間に大きな価格変動が発生した場合、ロスカットが間に合わない可能性があります。
3. 流動性の低下
週末には市場参加者が少なくなるため、流動性が低下し、スプレッド(買値と売値の差)が拡大することがあります。
このため、希望する価格での取引が難しくなる可能性があります。
4. メンテナンス時間
多くのFX業者は週末にシステムメンテナンスを行うため、取引が制限されることがあります。
これにより、ポジションの調整や決済が難しくなることがあります。
5.メリットと対策
ポジションを持ち越すことにはスワップポイントを多く受け取れる可能性や、窓開けによって大きな利益を得られる可能性もあります。
しかし、これらのメリットを享受するためには、リスク管理が非常に重要です。
以上の理由から、特に初心者や短期トレーダーは週末にポジションを持ち越すことを避けることが推奨されます。
ポジション分散
FX取引において、ポジションを分散させることはリスク管理の一環として有効です。
ポジションの分散とは、異なる通貨ペアや異なる市場状況にポジションを分けることで、特定の通貨ペアや市場の動きに依存しないようにすることを指します。
ポジション分散のメリット
ポジション分散のデメリット
- 管理の煩雑さ: 複数のポジションを持つことで、それぞれのポジションの管理が複雑になります。
- コストの増加: 多くのポジションを持つことで、取引コストやスプレッドが増える可能性があります。これにより、利益が圧迫されることがあります
まとめ FXで安全に稼ぐには、ポジション管理を徹底!リスク軽減と収益性アップを図ろう!
上記で紹介した「4つポジションの特徴」を理解し、「ポジション保有する際の注意点」を遵守することで、ポジション管理を徹底すれば、リスクを軽減と収益性アップが図れます。
ポジション管理は、FX取引を安全に行う上で重要な施策です。しっかり理解して、実践しましょう!
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